梅田サイファーでもお馴染みのラッパーKZ。
8月にニューアルバム「GA-EN」を発表したばかりにも関わらず、早くも新しい作品を届けてくれました。新作EP「I gotta」について、また、10月に行われるライブ、梅田サイファーの活動などについて伺いました!
-前作のリリースからのスパンも短い中、今作はどういった経緯で制作され、どういう作品にしようと思われましたか?
F1REWORKSくんと出会い、彼のトラックを聞いて、その音の質感に感銘を受けました。
音像から懐かしさ、人間味、またストーリーを強く感じました。
自分は普段はほとんど、ONGRのトラックで曲を製作してます。
ただ、キャリアの中では時たま、プロジェクト単位でトラックメイカーと1作品を製作することはあります。
それは、自分の作詞の幅や、インスピレーションを広げてもらい、可能性を感じられるチャレンジだからです。
そして、今回はF1REWORKSくんの音から感じられる感情や映像、そして温度を、言語化したいと強く思いました。
-今回のEPのタイトルであり、オープニングナンバーでもある「I gotta」にはどういう思いが込められいているのでしょうか?
日本は、音楽だけでなく、多くのことが「若者」だけの特権となってると感じます。
自分が音楽を側におき、年齢を重ねていく中で、より「フレッシュ」になっていく部分が確実にあります。
例えば、40歳のアーティストが20歳のアーティストより、ある部分では若くあることは、可能なのではと考えてます。
そのために、真摯に音を鳴らして、より精度を高めていかなければ、そう思いました。
好きなことを好きなだけやる、そう生きていくことが一番素晴らしい生き方だと信じてます。
その感情を、1日の流れや、季節の流れや、時節の流れに重ねて、表現しました。
リスナーに、そこを感じてもらえればと思います。
聞き終わったあとに「やらなきゃ」と言う気持ちになってくれたら、最高です。
-今作の作曲、編曲を担当したF1REWORKSさんとWELCOMEMANさんとの制作はいかがでしたか?
楽しかったです。
音楽は環境により、大きく表情を変えますし、
人は水と同じで、止まれば淀むと思います。
同じことの繰り返しからは、喜びは生まれないです。
そんな中で、プロジェクトを新しい人と過ごすことで大きな刺激をもらいました。
ありがとうございます。
-トラックにリリックをのせる際、重視しているのはどういった点なのでしょうか?
感情です。
音楽は、自分にとってコミュニケーションです。
それは、自分も含んだ人間に向かって、自分が感じた感情をシェアする行為です。
それにより、共感や感動が生まれた時、自分の中にポジティブな感情が拡がります。
そのために、日本語の意味、ライムの位置、音の説得力、そこを強く重視してます。
-また、tellaさん、KennyDoesさんなどゲストアーティストの参加も魅力的ですがゲストアーティスト選定はどのようにして決まるのでしょうか?
実はtellaも、KennyDoesも、昔に一枚ずつアルバムをきった間柄です。
そういう意味では、阿吽の呼吸で、トラックに対して、こちらの制作の意図を汲み取ってくれる。
また、俺の音楽が苦手とする部分を補って、曲の完成度を高めてくれる。
そういう思いで、声をかけました。
あとは、単純に好きなアーティストなので、二人のラップを聞きたいと思いました。
-そして、去る10/3にミュージックサーカスに梅田サイファーとして出演されました。KZさんは、ご自身の活動とグループの違いはありますか?
特にないです。
ステージにいる自分が最大限に楽しんで、また来てるお客さんにも最大限に楽しんでもらう。それにつきます。
-そもそもなのですが梅田サイファー参加のきっかけはどういったものなのでしょうか?
ずっとラップがしたくて、あの輪っかに飛び込みました。
-梅田サイファーのメンバーの皆さんは仲間でもありよきライバルでもあると思います。メンバーの皆さんとの関係性はどのようなものなのでしょうか?
お互いラップが大好きで切磋琢磨し合う仲です。
かけがえがなく、一番の刺激をくれる存在です。
-数年前からヒップホップが再ブームとなっていますが日本のヒップホップシーンに対する展望などはありますか?
プレイヤーとしては、自分のことで精一杯です。
進めば進むほど、より音楽やライブの奥深さを感じて、
少しでも良くなるように、またリスナーのみんなが楽しんでくれるように、試行錯誤の日々です。
リスナーとしては、たくさん良いラッパーが出てきて、
さらに広がりを見せると思っています。
5年前後でUSのように、HIPHOPがチャートにバンバン入って
一番のカルチャーになると信じてます。
-2020年はコロナもあり、音楽性や音楽に対する考え方など変わった部分もあると思うのですが、音楽活動においてご自身で変わった点と変わらない点にはありますか?
コロナにより、本質が変化したというよりは、本質はそのままで、より強く具体化、また進化しました。
まず、ネガティブにのまれないように、強く意識するようになりました。
そして、暗い時ほど音楽が必要であり、それは逃避のための音楽ではなく、より良く生きるための音楽なんだと、痛感しました。
あとは、さまざまな事情でライブに来れないけど、KZの音楽を聴いてくれてる人が、実は日本全国にたくさんいるんだと、配信ライブを通じて知りました。
アーティストとして、幸福を感じました。
大切なのは、その状況を悲観するのではなく、その状況の中で良き点を見出すことだと、学びました。
-お家で過ごす時間も多かったと思います。今年聴いた音楽や映画、本など印象に残っている作品はありますか?
映画は「パラサイト」が印象的でした。
エンターテインメントの力と、そこにたくさんの考察を残しつつ、
それなのに決して難解さはなく、また構図の美しさ、
脚本のスピード感に強い感動を覚えました。
役者の力も、素晴らしく、また人生の節目、節目で見返す作品だと感じました。
-そして10/25はHAVEN11o22でのオンラインワンマンライブあります。こちらはどんなライブになりそうですか?
空間も含めた、配信でしか表現が出来ないライブにします。
また、各MCのソロのライブもあり、イベントを通して、
日本語ラップを髄まで楽しめる日にします。
-ぜひ楽しみにしてます。最後に今後の活動予定とファンの方にメッセージをお願いします!
いつも力強いサポートありがとうございます。
この先も、良い音楽を作って、良いライブをしつづけるので、
みんなの時間と体力が許す限り遊んでくれたら嬉しいです。
ぴーす
10/21(水)NEW EP「I gotta」全国発売&全世界配信
SONG
1.I gatta fresh ft.tella
2.Lord ft.Kenny Does,tella&7avi sntime
3.is over
4.メモリーレーン ft.KennyDoes, tella & 7avi sntime
※LABEL:ONGR / PRICE:1320円 / POS:4580413078354 / NO,BAVAA-1001
※STREAMINGは、Spotify / APPLE MUSIC / AMAZON MUSIC など配信開始!
※CDはこちらから、TOWOER RECORDS / AMAZON
10/25(日)HAVEN11o22にてEP「I gatta」のリリースパーティーの配信が行われます。
ライブはもちろんのことゲストアーティストのtella、KennyDoes、7avi intiemeのソロライブもあります。
さらにライブ後のオンライン打ち上げにも参加できます!アルバムにまつわる話や今後の活動など聞けるプレミアムな時間を楽しんでください!
チケット、イベント詳細はこちらから
プロフィール
大阪、梅田サイファーが出自のラッパーKZ。
ソロMCとして4枚のアルバムをリリースし、過去3作品は再プレスも含め入手困難な状況となっている。
全国で年間50本近く行われるライブは、「見ている人を飲み込む力強いライブ」と定評があり、毎回涙ぐむ人が続出するほど。
キャリア初のソロワンマンライブは、すぐチケットが完売するほどリスナーからの信頼は厚い。
MCバトルでは、UMB18・19にて2年連続”激戦区大阪代表”の座を勝ち取り、全国代表が集まる本戦UMB18・19で大きな爪痕を残す。
さらに梅田サイファーではグループの中心メンバーとして活動。
メンバー、ファンからは「梅田サイファーの心臓」「梅田サイファーのリーダー」と呼ばれる。
19年1月にリリースした楽曲「マジでハイ」はYoutubeにて600万回再生を記録し、その年に梅田サイファーの全国ツアーを完遂。
その後も「トラボルタカスタム」「梅田ナイトフィーバー’19」などヒット曲をリリース。
20年夏に行われた梅田サイファーの配信ライブは6000人弱が視聴し、グループとしても人気が高い。
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